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2010年02月03日

「利ざや」商売

 先日の新聞に、過払いの訴訟案件が大幅に増加しており、裁判所が調停などを使った対応を検討している、という記事がありました。
 昨年後半からは、いわゆる信販会社においても、裁判をしない場合には過払いの利息はもとより、元金の回収をすることも難しくなっています。確かに、過去に計上した利益に基づいて税金も払った上で、さらに何年も後に5%の利息をつけて返還しろというわけですから、貸金業者にとっては大赤字かと思います。ただ、法定金利で商売をしていればこのような事態にはならなかったわけですし、民事上無効な利息が含まれていたことは知っていたわけですから、やむをえない側面もあります。
 貸金業界はこのような状況ですので、全体の見通しは暗く、特に中小の貸金業者は非常に先行きが厳しいです。
 ところが、過払い返還で業績が悪化した中堅以下の業者を、積極的に買収する会社が存在します。なぜ業績の見通しがつかない会社を買収するのでしょうか。
 その動機は、「利ざや」です。
 つまり、
 �過去の貸出債権の回収見込み額ー�過払い返還額ー�業務維持の諸経費=�「利ざや」
 となります。
 法律上は、�よりも�がはるかに大きい金額となっていますので、�がでないはずなのですが、そういった会社は�を最大化し、�を最小化する方法により、�を稼ぐ、という手法をとっています。
 具体的には、債権の将来利息や一括弁済の強要、そして過払い返還予算・決済基準を極端に低く設定する、という方法です。
 こうすることにより、業績の見通しが全く立たない会社であっても、「利ざや」を得ることができます。私たちのような専門家からしても、確定判決を取得するまでに長期の時間がかかり、執行をかけても効果がないとなると、打つ手がないのが現状でしょう。
 本来であれば、法律上債務超過であり、見通しもない会社については、破産や再生手続きをとり、平等に配当するのが筋です。仮に全額返還できないのであれば、潜在的債権者も含めた合理的根拠をもって事業継続できる弁済率を提示し、過払い債権者の理解を得ることが必要だと思います。
 
尾崎

posted by スタッフ at 20:09| 日々のあれこれ